Presque Partout / FRAC Lorraine, Metz
Feb 23 - Aug 18, 2024
Diana Blok & Marlo Broekmans, Katinka Bock, Mark Cohen, Lili Dujourie, Hélène Fauquet, Margaret Harrison, Margaret Honda, Dorothy Iannone, Nina Könnemann, David Lamelas, Carol-Marc Lavrillier, Joshua Leon, Ghislaine Leung, Luzie Meyer, Meret Oppenheim, Bruno Pélassy, Gianni Pettena, Charlotte Posenenske, Josephine Pryde, Sarah Rapson, Georgia Sagri, Yuu Takamizawa, Jean-Luc Tartarin, Kathleen White, Ian Wilson
https://www.fraclorraine.org/en/exhibition/presque-partout/
一度だけ自分の作品がフランスの田舎の公立美術館に買われた。三点もだ。私が今すぐ窓から飛び降りても地方分権が保たれている限り私が大した意味もなく生きてきた痕跡が残ることになる。よくわからないが、考えるだけで口角が上がるくらい嬉しかった。その時はそう思った。今はもう何も思えない。その所蔵のための面談で私は得意げに、用意した台本を参照しつつ自分の作品について話した、15分は喋っていた気持ちだった。実際は5分くらいだったかもしれない。私のスピーチを聞いた美術館のキュレーターだかディレクターの女性は苛立ちを隠さずにこう言った。あなたの英語は何を言ってるのか少しも理解できなかったので、あなたの目の前にあるラップトップを使って、Google翻訳というウェブサイトを開きなさい。そしてあなたが話したいことを日本語でそこに入力し、読み上げなさい、と。
普通の人間であれば、それは嫌です、と即答してzoomの通話を切ればいいだけの話だった。でも私にはそれができなかった。